この記事の著者・監修者
理事長:田熊 啓弘
福岡、佐賀で勤務医経験後、沖縄にて(医)秋桜会さくら歯科クリニック・インプラントセンターを開業。2012年6月うるま市にて、ファーストデンタルクリニック、摂食・嚥下口腔リハビリセンターを開設
略歴
- 長崎大学歯学部卒業
- 日本顎咬合学会認定医
- 国際インプラント学会(ICOI)専門医
- 国際インプラント学会(ICOI)指導医
- 日本口腔インプラント学会専修医
- 子どもの歯並び予防矯正認定医
- 健康のための永久歯列矯正認定医
- 日本口腔インプラント学会所属
口の中にある金属は、唾液や細菌などのタンパクと結びついてアレルギー性を持つようになります。その結果、肌のシミ・しわや皮膚炎の原因となったり、また、金属が微弱な電流を生じて、頭痛や関節痛を起こしたりします。これらのさまざまな症状を「金属アレルギー」と呼びます。
保険の銀歯(ニッケル、コバルト、パラジウム)やアマルガム(水銀)はアレルギーを起こしやすいのですが、金合金であっても、アレルギーを起こす可能性があります。現時点で最も懸念されていることは、口の中の金属のよって免疫力が低下し、老化や発癌が促進されてしまうのではないかということです。
皮膚症状(アレルギー反応) 肌のシミ、しわ、肌荒れ、手足のかぶれ
痛み(ガルバニ電流) 肩こり・ひざなど関節の痛み・頭痛
神経症状(水銀毒、重金属毒) 憂鬱・立ちくらみ・不定愁訴・自律神経失調・物忘れ
全身病(病原菌との相互作用) 心筋梗塞・脳梗塞・アトピー様症状・発癌・糖尿病
歯科治療では口腔内の金属を完全に取り除き、順次セラミックに置き換えていきます。治療する歯が多い場合には噛み合わせを乱さないように少しずつ進めます。また、もともと噛み合わせの悪い方の場合、当院の噛み合わせ治療方針にしたがい、計画的に行なっていきます。インプラントは純チタン製であるため金属アレルギーを起こしにくいのですが、インプラントが不可能な場合にはオールプラスチック義歯や純チタンやチタン金合金のブリッジを使用します。
入れ歯のツメやブリッジの金属はアレルギーを起こす可能性があります。歯根に純チタン製のインプラントを用い、歯冠部にセラミックを使えばアレルギーリスクがありません。機能や外見上の問題だけでなく、金属アレルギーの予防の点からもインプラントは有用な方法です。
チタンは、大気中では酸化チタンの被膜に覆われるために、金属イオンが溶出しません。これが、チタンがアレルギーをおこしにくい理由です。インプラントには、純度99.9%以上の純チタンが用いられます。ブリッジには、チタンと金の合金が使われてきましたが、最近ではジルコニアやファイバーを用いたノンメタルブリッジが普及してきています。
成人の矯正治療中に体の不調を訴えることがあります。多くの場合、矯正用ワイヤーから高い電流が計測されます。治療後はおさまりますが、症状がつらい場合には、ブラケット(歯につけるボタン)をセラミックにかえたり、頻繁にワイヤーの放電を行う必要があります。また、治療によって歯並びだけでなく、咬み合わせのバランスも回復したいものです。
福岡、佐賀で勤務医経験後、沖縄にて(医)秋桜会さくら歯科クリニック・インプラントセンターを開業。2012年6月うるま市にて、ファーストデンタルクリニック、摂食・嚥下口腔リハビリセンターを開設
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